医者にかかるときの基礎知識

はじめに

■保険証で医療を受けて、費用の一部を負担

 私たちは、病気やけがをしたとき、保健医療機関(健康保険を扱う病院・診療所)に保険証を持って行けば、必要な医療を受けられます。また、医師から薬の処方せんをもらったときは保険薬局(健康保険を扱う薬局)で調剤を受けられます。

このとき患者は、次のような患者負担を窓口で支払い、残りの部分は、後で健康保険が支払うしくみです。

(1) かかった医療費の定率の負担

(ア) 3歳未満(平成14年10月から)=2割

(イ) 3歳以上70歳未満(平成15年4月から)=3割

(ウ) 70歳以上75歳未満(平成14年10月から)=原則1割・一定以上所得者2割(保険証に加えて高齢受給者証を提示)

(2)入院したときの食事についての負担
(3)希望して受けた特別なサービスの負担

 これらの患者負担は、健康保健医療と国民生活の関係に対応し、また医療サービスに対する国民の考え方を反映して設定されたもので、全体としてきめこまかいしくみとなっています。

 なお、医療費の定率の負担は、平成14年10月には各医療保険制度の3歳未満と70歳以上について、平成15年4月には健康保険等の3歳以上70歳未満について見直しが行われました。これにより、年齢ごとの負担金割合は、各医療保険制度で同一となっています。

■支払基金で審査のうえ健康保険で支払

 保険診療を行った医療機関では、患者の医療費を計算し、一部負担金を徴収します。そして、一部負担金を除く医療費を、社会保険診療報酬支払基金に診療行為を記した明細書をつけて請求します。
支払基金では、審査のうえで医療機関に医療費を支払い、それを今度は健康保険に請求します。健康保険でも、再度、医療機関の請求を点検のうえで支払基金に支払うことになります。

■大切に使いたい医療費

 医療費は、私たちが納める保険料を主な財源としています。経済の低迷が保険料に大きく影響している今日、医療費が高くなりすぎると健康保険がたちいかなくなる事態にもなりかねません。
このため、健康保険では、さまざまな方法で医療費の適正化を図っています。さらに、制度を将来ともゆるぎないものとしていくために、すべての人が負担を分かち合う観点から、前記の患者3割負担や保険料における総報酬制が導入されたところです。
これからも、医療費をさらに大切に使うようにこころがけて、頼りがいのある制度を子孫の世代まで引き継いでいきたいものです。

「医者にかかるときの基礎知識」(社会保険研究所)発行を抜粋して掲載いたします。