歯 科

歯科法医学について
歯学博士
飯田 一実

 昭和60年8月12日520人が犠牲となった、日航機の墜落事故や平成13年9月1日44人の犠牲者を出した東京新宿歌舞伎町雑居ビル火災での身元確認作業では、歯科的身元確認作業が非常に役立ったようです。
 歯は人体の組織中でも一番硬い組織なので最後迄残り、遺体の確認に大変役立ちます。
 平成元年7月に横須賀沖で起きた海上自衛隊潜水艦と大型釣り船との衝突では死者30名が出、昨年2月にはハワイオワフ島沖で米国海軍の原子力潜水艦と愛媛県宇和島水産高の漁業実習船との衝突による海難事故の検死でも歯科所見で身元が確認された例が多数あります。顔は海難事故の死者の身元確認の決め手にはならない様です。
 歯科的資料としてカルテ・X線写真等が大変有用性が有るということです。最近ではデジタルカメラ・デジタルエックス線画像解析装置などのデジタル機器が活用され、新世紀の歯科的身元確認に役立っています。
 日頃からかかりつけ歯科医師を決めておくと、あってはならぬことですが万一の時に大切な役割を果たすことに成ります。事故現場では歯科法医学の知識を持つ警察歯科医会に所属する歯科医師が働いています。