歯 科

歯をいつまでも健康に(II)
歯学博士
飯田 一実

 歯の構造を説明すると、歯冠の表面はエナメル質といい人体の中で最も硬い組織で、その硬さは長石や水晶と同じといわれていますが、この硬い歯も酸には弱く、むし歯は主にこの部分から発生します。
 このエナメル質が白濁しているのは、むし歯の始まりですから気を付けましょう。
 エナメル質の下は象牙質で、ここまで進むと冷たい水や甘いものにシミだします。
 むし歯の特徴の一つに、表面の穴より内部で大きく広がっていることが挙げられます。小さなむし歯の穴だからといって油断せずに早く治療を受けましょう。

 歯の中心には神経や血管などから成る歯髄組織があります。むし歯が進行し歯髄に炎症が起こると激しい痛みが生じます。ここまで進むといわゆる神経を取るという処置が必要になってきます。
また歯髄組織が腐ってしまうと歯の根の先にウミの袋ができ、急性発作を起こすと歯が浮き上り、噛むと痛い症状が出てきます。
歯の役割として食物の摂取は当然ですが、発音器官としても大切なものでありサ行、タ行の発音上重要な役割を果たしています。
その他美容上も大切であり、白くきれいに揃った美しい歯は昔からチャームポイントの一つとされています。
むし歯の予防には食後歯を磨き、歯によい食事をとり、定期的に健診を受け、早期に治療をし、治療後は正しい手入れを怠らないことが大切です。

とにかく実行することが大切で、むし歯になったら歯科医院へ行けば良いという考えでなく、歯科医師も皆様も治療より予防のために費用をかけたり、手間をかける方が結局は健康な歯の維持に大切なことであるということに気づく必要がありましょう。